2021/06/22
お知らせ
摂食・嚥下障害のリハビリテーション
摂食・嚥下のリハビリテーション
何らかの理由により、口から上手く食べ物が食べられなくなった患者さまが、良好な栄養状態を維持していくために、経腸栄養(必要な糖、タンパク質、脂質、ビタミン、微量元素、電解質、水などを経腸的に投与する方法)というものがあります。
これには口から飲む方法(経口)、鼻から胃までチューブを通し液状の栄養食を注入する(経鼻経管栄養)、そしてお腹の皮膚に穴をあけ、胃までの短いトンネルのような通り道を作り、栄養食をその通り道から注入する(胃瘻)の、主に3つの方法が一般的です。
高齢化がさらに進み、脳血管疾患(脳梗塞や脳出血)の後遺症、加齢による筋力の低下、そして長期の絶食などにより、口から十分に食事・栄養を摂ることが難しくなった患者さまが増えています。
このような患者さまの中にも、食べ物を摂り・飲み込む(摂食・嚥下)訓練を行い、再び口から食べることができるようになる患者さまもおられるのです。
しかし、そのためには、摂食・嚥下機能の検査や評価、そして摂食・嚥下訓練(リハビリテーション)が必要となってきます。
当院では、脳卒中後の後遺症や肺炎後の廃用症候群等にて、身体機能とともに嚥下機能・能力が低下して経口ではごはんが食べられなくなった患者さまに対して、身体的なリハビリテーションとともに嚥下の評価・検査・訓練を中心とした、摂食・嚥下リハビリテーションを積極的に取り組んでおります。他院での急性期治療を終えた患者さまに、引き続いての入院リハビリテーションの形にはなりますが、再び少しでも口から食べ物を食べて頂けるような日も願い、各専門職からなる摂食・嚥下チームを編成し(医師、看護師、言語聴覚士(ST)、理学療法士(PT)、作業療法士(ST)、歯科衛生士、管理栄養士)、嚥下機能の回復を目指してサポートしております。
そしてこのように摂食・嚥下機能を少しでも改善していくことは、嚥下障害のある方々によくみられる重篤な合併症の一つである誤嚥性肺炎、その予防にもつながっていきます。
再び口から食べることができる喜びを、そして大切な御家族の方々とご一緒に再び食卓を囲みながら食べる喜びを目指し、チーム一丸となって取り組んでおります。
摂食・嚥下障害のある方は、お気軽にご相談ください。